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今冬やるべき節電

一般財団法人省エネルギーセンター診断指導部 部長久米伸一氏が教える今冬やるべき節電

一般財団法人省エネルギーセンター診断指導部 部長久米伸一氏が教える今冬やるべき節電

2014年。この冬すべき節電を、
一般財団法人省エネルギーセンター 産業省エネ推進・技術本部 久米伸一氏がお伝えします。

3. 寒さの利用  ― フリークーリングの導入 ―

寒い時には寒さを利用できれば節電になります。ここではフリークーリングを取り上げます。



■フリークーリングとは?

外気温が低い冬期、中間期において、冷凍機の冷却水の放熱に使用している冷却塔のみを使用して、冷凍機を稼働せずに製造用もしくは空調用の冷水を供給するシステムのことです。冷凍機を稼動しないため冷却エネルギーが節電になります。
ただし気象条件によって冷水温度が左右されます、また空気中の汚れ分が冷却水に溶け込まないようにするために、密閉式にする、熱交換器を入れる等の対策が必要になります。


■フリークーリングの構成

下図は密閉型冷却塔の場合のフリークーリングの構成を示します。フリークーリング時には冷凍機をバイパスして負荷に冷水を供給します。


図はクリックすると拡大します



■フリークーリング可能期間

冷水の供給温度を12℃、アプローチを5℃とすると湿球温度7℃以下がフリークーリング可能となります。下図はその条件での各地域のフリークーリング可能期間を示します。


図はクリックすると拡大します



■留意点

・温度の精度と流量の検討
フリークーリングを利用するには負荷に供給する冷水温度を正確に固定する必要があるか検討する必要があります。例えばプラスチック製品の押出し後の冷却水の場合、15±1℃でチラーから冷水を供給していたとします。本当にそのような精度が必要なのでしょうか、17℃ではいけないのでしょうか?単にチラーの温度設定の精度で決めている場合も多いのではないでしょうか。また冷水温度が高ければ流量を増やすことでカバーすることも考えられます、プラスチック製品の押出しの場合、冷水を使用するのは製品から熱を奪うのが目的で、精度よく温度を固定する必要がない場合が多いようです。冷却能力が不足するなら流量を増やすことで解決することも考えられます。

・フリークーリングを利用した製品
密閉式冷却塔、冷凍機を一体化し、フリークーリングの利用と最適制御で省エネを図る機器も商品化されています。



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久米伸一 プロフィール

一般財団法人 省エネルギーセンター
産業省エネ推進・技術本部 調査業務部長

省エネルギー診断を担当し、2012年からは節電診断も開始した。
Jクレジット制度等温室効果ガスの削減にも詳しい。
現在 工場・事業場におけるエネルギー管理状況の調査に従事。
省エネ、節電に関する講演多数
環境、リサイクルにも詳しい。
家庭では緑のカーテン(朝顔)を作っている。
エネルギー管理士、東京都温室効果ガス検証主任者

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