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今夏やるべき節電

一般財団法人省エネルギーセンター診断指導部 部長久米伸一氏が教える今夏やるべき節電

一般財団法人省エネルギーセンター診断指導部 部長久米伸一氏が教える今夏やるべき節電

2014年。この夏すべき節電を、
一般財団法人省エネルギーセンター 産業省エネ推進・技術本部 久米伸一氏がお伝えします。

3. 小学校の最大需要電力の削減例  ― 節電診断は推理小説のように ―

小学校を節電診断したときの例です。7月19日(木)に年間の最大需要電力を記録していました。なぜ最大需要電力になったか?それを分析するために条件の違う日の日負荷曲線を調べました。


  • 7月19日 授業 教室は冷房を使用しています。(給食あり)
  • 7月20日 終業式(給食なし)
  • 7月22日 夏休み&休日


7月19日は教室で冷房を使用しているために電力使用量が大きくなっていると推定されますが、14時のピークは大きすぎます。通常冷房をしようしていると12時は消灯等で小さくなりますが、その前後はほぼ対称になるものです。

最大需要電力を記録した14時に電力使用量の大きな設備を探します。その際7月19日と7月20日で違う点に着目します。7月19日は給食があり、7月20日以降はありません。給食がないと午後のピークはないように見えます。

その結果給食室の熱風消毒保管庫(食器消毒保管庫)が稼働していることがわかりました、定格電力から推定すると数値的にも合致します。そのため特に電力使用量が大きくなっているのです。

熱風消毒保管庫の使用を14時から15時に1時間ずらせば(授業終了後 教室の冷房の使用終了後)、最大需要電力が約10%削減できます。



この学校に限ったことではなく教室で冷房を使用し、校内で給食を調理する学校は夏休み直前の授業のある日の午後、年間の最大需要電力を記録する可能性が高いです。外気温が最も高く、冷房の使用電力が最大になる為です。

その対策は熱風消毒保管庫の使用を授業終了後(教室の冷房の使用終了後)にすることです。期間は教室の冷房を使用している期間です(7月~9月)。そうすればこの例のように年間最大需要電力を削減でき、基本料金が削減されます。



最大需要電力を記録した日に稼働している設備は何か?を把握し、それが使用されていない日と比べればその使用電力が推定されます。それらの結果から設備の停止や使用をシフトできる設備はないかを考えることが最大需要電力の抑制につながります。



図はクリックすると拡大します




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久米伸一 プロフィール

一般財団法人 省エネルギーセンター
産業省エネ推進・技術本部 調査業務部長

省エネルギー診断を担当し、2012年からは節電診断も開始した。
Jクレジット制度等温室効果ガスの削減にも詳しい。
現在 工場・事業場におけるエネルギー管理状況の調査に従事。
省エネ、節電に関する講演多数
環境、リサイクルにも詳しい。
家庭では緑のカーテン(朝顔)を作っている。
エネルギー管理士、東京都温室効果ガス検証主任者

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